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2010年1月23日 (土)

未発達な心 4

 うつ病になってからの心の内は、このブログの中でもいろいろ書いてきたから、省略します。

 うつ病の一番ひどい時は、人間の三大欲求が見事に崩壊。
 薬の力でなんとか睡眠をとり、義務感で食べ物を口に入れ、意識のない時間が一番心地よい、やりたいことなんて何もない、そういう状態。


脳も、身体も、「十分休まりましたよ」となった頃、母が「買い物に連れて行ってくれ」と言った。

 母の趣味の編み物の材料を買いに。

 祖母がなくなってから、母は編み物を始めた。私がうつ病で実家に帰ってきた時も、毎日楽しそうに編んでいた。

 時々、「あんたもやってみたら?」と私を誘った。


 でも、私は、自分自身に期待をしていない。どう考えても、できるわけがない。ムリムリ。



 だけど、何度も手芸やさんに通っていると、初めはただ、母を連れて行っただけだったのに、だんだん自分も、商品を見るのが楽しくなった。
 それでも買う気は無い。できっこないから。ただ、「きれいだな。かわいいな」って、それだけ。
 でも、気分にも波があるから、調子のいい時に行くと、小学生用の手芸キットとか、「できそうかな」って思うときもある。
 で、ある日、「できないかも知れないけど、買ってもいい?」て、そういう気持ちになっていった。

 作った物を見て、母が「かわいいね~」と言ってくれた。
 それから、中毒みたいにいろいろ作った。
 たくさん作ると、もうちょっと難しいこともやってみたくなった。
 その繰り返しで、今の私がある。

 子供のときに、母とこういう関係でいたかった。
 同じ物に興味をもち、「どうしたらいいかな?」って相談したりして、一緒に達成感とか、挫折感とか、・・・そう一緒に・・・味わいたかった。

それが、今になって、やっと実現した。
 あの頃はどんなに頑張っても、こういう状況を作り出せなかったのに、今この状況があるのは、自分でもどうしてだか分からない。
 いつの間にか、こういう風になってた。

 やっと、積み木の土台の部分の穴が塞がれた。
 外の社会へ出て行けるようになった。それは、無理するでもなく、頑張っているわけでもなく、自然な流れで、大人らしい社会生活を送れるようになってきた。

 ただ、いまだ『期待』する気持ちが薄く、『怒り』という感情が抜け落ちている。・・・、というか、そういう物がない状況に慣れてしまったから、『期待』すること自体どういうことなのか、よく分からないでいる。



・・・・・さて、次回はエピローグ。 今日はココまで。

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『うつ』脱出法」カテゴリの記事

コメント

心って成長しつづけるんですよねぇ…
 
憂さんのお母様の場合どうかは分からないので
一緒くたにするのはどうかと思うんですけど、
母親って娘に嫉妬するんですよ。
「幸せになって欲しい」って「頑張ってる事を認めてあげたい」って気持ちはあっても、
自分が褒めてもらえなかったから、自分が無条件の愛情を感じ取れなかったから、素直に表現できない。
酷い親だと、「不幸になればいい」とまで、心のどっかで思っている。
 
うちの姉は、
「親だからって精神的に自分たちより成熟してるとは限らない」
と言っていました。
それが分からないうちは、言葉の刃を、ただ鵜呑みにしてしまうんですよね…
でも、親の心も成長するみたいです。
人間は生きている限り成長しつづけるみたいです。
ただ、精神的に成熟している方が、相手の心が成長するまで、「負けるが勝ち」を実践しなきゃいけないかもしれませんが(笑)

投稿: はなえ | 2010年1月23日 (土) 14時35分

こんにちは

TheBeachと申します。
「うつ病ブログ」というココログをやっています。

わたしは、うつ病とパニック障害です。
Major Depressionのほうです。

>うつ病の一番ひどい時は、人間の三大欲求が見事に崩壊。
>薬の力でなんとか睡眠をとり、義務感で食べ物を口に入れ、意識のない時間が一番心地よい、やりたいことなんて何もない、そういう状態。

そうですよねー
あるのは睡眠良くだけ、って感じになっちゃいますよねー

でも、眠るのは好きなんですが、悪夢を見るのがしばしばなので、困りものです。

投稿: TheBeach | 2010年1月23日 (土) 15時51分

>はなえさんへ
 私と母は「共依存」という関係で、母は「このダメな子は私がついていなきゃ何もできない」という思いで、私を自立させないことで、母は自身の存在意義を見出していました。そして、私も、「甘えたい」欲求があるから、母に「あんたは私がいなきゃ何もできない」と言わて辛いのに、離れられなかった。
 家を出たのは、そういう関係を断ち切りたかったこともあったんです。

>「親だからって精神的に自分たちより成熟してるとは限らない」
 ・・・ホントにそうですよね。
 親の背負っている心理的背景が分かれば分かるほど、「だったら私が頑張らなくちゃ」って思ってました。でも、時々「もうこれ以上親の弱さを背負いきれない、子供に戻りたい」って、パラドックスに陥ります。
 肉親相手って意固地になりやすいから、できるだけ私の方から相手の受け取りやすい球を投げてあげたいです。


> TheBeach さんへ
 ホント、今のように、朝気持ちよく起きられて、食べる物が美味しくて、やりたいことがありすぎて時間が足りない・・・、こんな非が来るなんて、当時は全然想像できませんでしたよ。
 私は、最近楽しい夢ばかりです。夢も見ず、気付いたら朝っていう事もあるくらいです。

投稿: ☆お返事☆ | 2010年1月24日 (日) 10時13分

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